先日WOWOWの映画チャンネルで録画していたチャッピーを観ました。
私は映画を観る時は基本的に予備知識なしで何も知らない状態で観るんですが、今回も例に漏れず誰が出演しているのか、どんな映画なのか一切知らない状態で観ました。
でもこれ結構おもしろいなーと思いましたよ。特に掴みはすごく良いです。
第9地区の監督さんらしいですね
観始めてすぐに、「あ、これ結構面白そうだ」と思って監督や出演者を少し調べたんですがこれ第9地区のニール・ブロムカンプ監督だったんですね。
シリアスなSF映画かと思っていたら途中からコミカルなロボット映画になってきて、「あー第9地区みたいだわこれ」と妙に納得してしまいました。
第9地区、結構好きなんですよ。
好き嫌いのある作品ではありますが、なんというか有名俳優もいない低予算で作られたいわゆるB級映画なんだけど、その分ストーリーに工夫があって面白い。
全体的に微妙なんだけど、その微妙さが良い。
例えるなら無名で全く注目されなかったけど、後から密かに人気が出てきたゲームソフトみたいな、そんな感じのセンスを感じたんですよね。第9地区は。
で、今回のチャッピーですがよくも悪くもそのB級映画臭さはあるんですよ。
だけどそれが邪魔しちゃってる。いや逆か。
第9地区で監督が有名になってしまったことと何故か悪役に転身しているヒュージャックマンのせいでB級映画として観ることが出来なくなってしまった。
それが良くなかったかなーと。
全体的に中途半端でチープな仕上がり
内容については一言で言えば「何がしたかったのか分からない」というものでした。
※ここからネタバレあり※
感動させたかったのか、笑わせたかったのか、アクションシーンを堪能して貰いたかったのか、ハラハラドキドキを与えたかったのか・・・
これらすべてを少しずつ味わうことは出来ますがどれもグッと来るものがなく心に残らないものとなりました。
この作品はおそらく人の心を持ったロボット、チャッピーとそれを生んだ(創った)創始者、そして共に暮らし、教育をしてきたギャング達の家族愛のお話です。
なんですが、ラストに死んでしまったのはロボットのチャッピーではなく母役のギャング、ヨーランディ。
私達視聴者は人間なので母役の人間が死んだのを目の当たりにしたロボット、チャッピーに感情移入は出来ないんです。だからパパ役のニンジャが悲しんでいるシーンはグッとくるものがあったんだけどね。
だから「感動」という部分は非常に中途半端に感じました。
私は基本的に映画はエンターテイメントとして観るモノなので、設定に無理があるとか、その展開はご都合主義とかそういう野暮ったいことは言いませんし気にもしないんですが、やっぱりエンターテイメントならエンターテイメントらしく感動させるなら感動させて欲しかったなあと思いました。
いや、まあ友達とかはすごい良かったと言っていたので人によっては良い作品なんだと思います。
私は中途半端だなーと・・・